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ガールズシンフォニーは色々と惜しい

「ガールズシンフォニー~少女交響詩~」は、DMMが放つ擬人化・女体化ブラウザゲームだ。R18版もあり、本稿はこれを前提に記載するので、苦手な方はどうぞ戻られたい。

詳細はwikiを参照のこと。

ガールズシンフォニー攻略まとめwiki - ガールズシンフォニー攻略まとめwiki - 攻略wiki.com

 

DMMが、クラシック音楽の楽器を擬人化し作曲家を女体化して悪の科学組織軍団と戦うゲームに仕立てたもの。つい1月前にリリースされたばかり。

DMMと言えば、界隈ではお船、お城、お花などと略称されるらしい一連のブラウザゲーム群を開発しているベンダー。「ガールズシンフォニー」がどう略されることになるかは知らないが、とりあえず本稿では現在定着しているらしい「ガルシン」と呼ぶことにする*1

このガルシンには光るものもあるが、色々と惜しいところが散見されるので、クラオタ目線で指摘していきたい。

 

ガルシンのいいところ

 

作曲家と楽器をカバー

作曲家だけだと有名どころが割とすぐに枯渇してしまう可能性があるので、設計上必然かも知れないがいい判断だ。特に楽器は、ヴァイオリンをひとまとめにせずストラディヴァリウスの固有名詞ごとにキャラを当てはめたりしていて、まず枯渇するおそれがない。

作曲家も、有名どころだけでなく幅広く採用している。ルイ・フェルディナントとか知らねーよ(褒め言葉)。

・作曲家同士の関係性を生かしたキャラ造形

モーツァルトハイドンの愛弟子で、「ハイドン・セット」と呼ばれる弦楽四重奏曲集を作曲して献呈したくらいなので、ゲーム内でもこの2人の仲はいい。ほかにも師弟関係は数多く、カップリング設定の基本になっている感がある。

逆もまた然りで、サリエリは当然モーツァルトを目の敵にしているし、ワーグナー*2派とブラームス派が抗争している。

 

ワーグナーかわいい

ワーグナーが自己中心的で他人の迷惑を顧みず自分の欲望のままに生きる人格破綻者だということは著名だが、見た目を金髪ロリっ子にしたら全部許せるということが分かった。しかも最終的にはデレてただのツンデレになる。最強。このゲームやってよかった。

ちなみに、対抗派閥の領袖たるブラームスは金髪爆乳になっているが、こっちは下手にいい子ぶってるせいで腹黒さが逆に引き立っており、あんまり好きではない。

 

シャブリエがド変態

ワーグナー好き好き病に罹患しているガチレズかつ病的な美少女好き。このキャラ崩壊は元ネタに合致しておりなかなか好ましい。元ネタの人も、ワーグナーが好きすぎて公務員を辞めてしまった人で、ワーグナーのせいで人生が狂った。実際ワグネリアンというのはこんなもんだろう。

 

サリエリが病んでる

この子怖い。

普段は面倒見いい先生、プレイヤーへの愛想もいい。しかしモーツァルトの影がちらつくと豹変する。マジ怖い。でもかわいいんだよなあ…

 

デス様最強

モバマスでいうちひろさん役のナビゲーターはメンデルスゾーン。ナビ役のご多分に漏れず黒い。本作のR-18要素として、悪の科学組織幹部を性的な意味で「お仕置き」するパートがあり、これをメンデルスゾーンが担当している。けっこうエグいお仕置きで、おかげで真っ黒けに見える。あだ名が「デス様」「デスゾーン」など散々だが、しかしグッドルッキングガールなので大分人気がある。笑ってるうちにやめようなと言われたい作曲家ランキングナンバーワン。

 

ガルシンの惜しいところ

タイトル

シンフォニーは交響詩じゃない。まあ、少女交響曲だと何それってなるし、ガールズシンフォニックポエムでも妙なことになるが。

 

ゲームシステム

デコレーションしているが骨組みがモバマス。職業があるものの今ひとつ生かされている気がしない。属性命みたいな印象。お船みたいに慣れたら使いこなせるのだろうか。

それから、せっかくの題材なんだから、コンボとか支援効果を実装したらいいのに。楽器なら、弦楽四重奏木管五重奏だけでなくピアノ+オーボエ+ホルンみたいな妙なトリオや弦五部+ピアノ+トランペットの特異なセプテットとか色々組み合わせられるし、作曲家なら夢の3Bトライアングルとかハイドンベートーヴェン*3ツェルニー・リストの師弟ラインとかロシア五人組アタックとか、たくさんある。

作曲家と楽器の組み合わせもある。ブクステフーデ+オルガン、ハイドン+弦四部、ショパン+ピアノ、ワーグナー+ワーグナーチューバ、マーラー+ハンマーなど、いくらでもある。実装されたばかりのブラームスはナチュラルホルンが組み合わせだった。割とマニアックだ。

 

スメタナドヴォルザークが弱い

どう考えてもドヴォルザークは強キャラだろう。スメタナはルイ・フェルディナントと同レベルだ。二人とももったいない。

逆にリムスキー=コルサコフは不自然にレアリティが高い。個人的には文句を言うところでもないが。

 

ハイドン一発屋

「はい!ドーン!なんちゃってね。いうとりますけどね。」

キャラの自己紹介で開口一番がこれ。お前は芸人か。見た目と相まってお船愛宕を彷彿とさせる。モーツァルトのキャラ崩壊は元ネタ的にも全然オッケーだが、ハイドン先生ってそんなムチャクチャだったか?

ついでながら、ハイドンに「交響曲の母」と言わせてるが、バッハとヘンデルはどうするのか。音楽の授業的には、J.S.バッハが「音楽の父」、ヘンデルは「音楽の母」ということになっていたが。

 

キャラの名前

 ファーストネームの改変は必須ではあるが、それがほぼイタリア語風なのはちょっと…

言語上不自然でない方が好み。

 

必殺技の名前

 キャラごとに戦闘スキル(要するに必殺技)が設定されており、作曲家の場合はだいたい代表曲になる。ハイドン天地創造とかシュッツのサギタリウスの矢なんかは中二心をくすぐる良選曲。でもスメタナモルダウはなくないか?すごく平和そう。シャールカ、せめて我が祖国にすればと言いたい。ベートーヴェンもSymphony No.5とか中途半端に横文字にするならドイツ語でDie fünfte Sinfonieにするか、Sinfonia Eroicaでよかったのでは。

 

今ひとつ分かりづらい衣装の元ネタ

ドヴォルザークは鉄ちゃんだから鉄道乗務員、リムスキー=コルサコフはシェヘラザードのシンドバッドから船乗り、フォスターはオールド・マイ・ケンタッキー・ホームの連想で農民だろう。ワーグナーは王様キャラで王冠つき、ドルフィンは名前からイルカ、ボロディンは化学者なので試験管をぶら下げてるのも分かる。でも大多数は元ネタがよく分からん。ちゃんと調べれば分かるだろうか。

 

コントラバスの設定

弦五部の一員なのに弦楽四重奏にいないからって自虐すぎだろう。あとコントラバスが出番の少なさを愚痴ってたらトロンボーンあたりに刺されると思う。

 

エロシーンが唐突

テキストの問題だが、いきなりおっ始めておいてけぼりにされることがよくある。そんなん、こっちは入り込めないんだよ…

 

音楽と科学を対決させる

オクターブの成立は物理学の範疇だぞ。対立するもんではない。

 

まとめ

いろいろ文句をつけたが、全体的には期待しているので、幼女好きキモオタのブルックナーが実装されてワーグナーに襲いかかるシーンを観るまでは続けようかと思う。

今後の追加については、現代寄りの作曲家がどこまで入るかが興味深い。第1次世界大戦までに死去した作曲家で区切ると、サン=サーンスプッチーニラヴェルが入らなくなり、かなり物足りない。第2次世界大戦で区切ると、シェーンベルクR.シュトラウスシベリウスが入らない。著作権切れの死後50年で区切ると、ストラヴィンスキーショスタコーヴィチ、ミヨー、ハチャトゥリアン、武満が入らないが、そろそろ生々しくなってくるので、このあたりが妥当な気もする。ストラヴィンスキーショスタコーヴィチハチャトゥリアンはめちゃくちゃキャラ造形しやすそうで惜しいが。でもショスタコとベッドインはしたくないけど。

 興味のある方は是非どうぞ。

 

 

 

 

*1:「お歌」と呼ぶ人もいるが、器楽ゲームを歌と呼ぶのはありえん

*2:ゲーム内表記に合わせる

*3:ガルシンベートーヴェンハイドンを毛嫌いしてるようだが